たまには書評的なメモ。
表題の件ですが、
最近読んだ統計学の本です。
読んだきっかけ
アクセス解析は本当にカバーする領域が広い分野だ。
ビジネス上の位置づけや考え方、いかに数字を使うか、という概念的な理解や、
技術的な仕様や制約、考え方の理解、
外部環境に関連するようなトレンドやマーケティング知識。
正直なハナシ、毎日が勉強で本当にマスターしているなんてことは
まったく僕には言えないと思っている。
特に大学・大学院で少しかじったとはいえ、もともとド文系なために弱かった、
統計的な知識をちゃんと体系付けて知っておこうと、
Amazonで評判がよかったこの本を買ってみました。
こんなことが書いてあります
この本の特徴はいくつかありますが、
僕のような初心者・文系の方でも理解しやすいようにいくつかの特徴があります
- 数式をほとんど使わない
- 演習問題を用意している
- 身近な例を多く飲用している
正直、これぐらいの配慮であれば、類書でも同様のポイントはあるとおもうのですが、
さらに
- 確率を扱わない
- 標準偏差を最重視する
という特徴があります。
これは最初ふーん、という感じに思っていたのですが、
読み進めていくうちに、
これによって、いい意味で単純化してスルスルと理解することができました。
順番としては
ヒストグラムと平均 → 標準偏差の理解 → 正規分布の考え方 → 区間推定
というステップで、データの描く姿の輪郭を明確にして、
母集団と母分散 → 標本の考え方 → カイ二乗検定 → t分布による推定
というステップで、サンプルから全体の推定をする考え方を極めてクリアに理解できました。
読んでよかった
アクセス解析を使って傾向を読む、健康状態を把握する、
というのはそれほど難易度が高いことではありません。
本書で学べる内容も必須ではないでしょう。
ただ、例えば検索キーワードの分析から注力キーワード群を選定する、
商品改善をサンプルから推定するなど、
より深い分析を行ったり、
あるいは施策を実施する際に、その仮説や結果の確からしさを判断する必要があります。
用語をぐぐったり、インターネットで調べながら進めることもできるかもしれませんが、
より自信を持って数字に向き合うためには、
ぜひ一度目を通して、統計の考え方に出会うことが大事ではないでしょうか