モバイルサイトのアクセス解析を考える上で、
非常に難しいテーマに表題の件があります。
なんの話か、と思われるのかもしれませんが、
モバイルからのアクセス
をどう定義するのか、は非常に大きな問題です。
iphoneがこれだけ、流行っていて、
次々とAndroid携帯も発表されています。
例えば、iPhoneからのアクセスはPCとして考えるのでしょうか?
それともモバイルとして考えるのでしょうか?
モバイルアクセス解析というソリューションを考える際には、
計測対象を明確に定義し、
必要に応じて、対象として何を考えるにかを明確にする必要があります。
以下、「携帯」が何を指すのか、を考えるための基準を考えてみます。
キャリア
日本にはいわゆる3大キャリア(DoCoMo・AU・ソフトバンク)が大きなシェアを占めていますが、
それ以外にいくつか比較的小さなキャリアがあります。
事業者別契約数(2010年02月末現在)|社団法人 電気通信事業者協会(TCA)
こちらでだいたいのシェアがわかりますが、
3キャリアで90%以上をしめています。
e-mobileやWillcomに対しても計測対象にすることは
サイトにもよりますが、必要性が薄いかもしれません
ユーザーエージェント
ソリューションによっては計測対象、
あるいは、計測対象外のユーザーエージェントを指定することができる
アクセス解析ソリューションもあります。
検索エンジンが利用している検索クローラーなどは計測対象から明確にハズしておきましょう。
主要なキャリアのユーザーエージェントを指定して計測することもできますが、
以下のIPで指定できれば必ずしも指定の必要はないかもしれません。
接続元IP
検索エンジンクローラーもそうですが、
キャリア以外からアクセスをどう捉えるのか、も
アクセス解析にとっては重要な視点です。
クローラーは一般的には計測対象としないことが多いので、
キャリアからの情報を見て、クローラーからのアクセスを除外、
さらにはキャリアのゲートウェイ以外のIPからのアクセスも計測除外するのがベストです。
こうした端末IPで計測対象を定義する場合、
キャリアからの情報に目をくばる必要があります。
作ろうiモードコンテンツ:iモードセンタの各種情報 | サービス・機能 | NTTドコモ
こうしたページの情報をチェックしておきましょう。
端末のスペック
スマートフォンからのアクセスをどう考えましょうか?
あるいはどれぐらい古い端末までサポートするべきでしょうか。
僕の考えでは、
スマートフォンは≒PCブラウザだと考えています。
実際にスマートフォンからは携帯サイトにはほとんどアクセスできないですしね。
逆に古い端末はどうでしょう?
ビーコン型のアクセス解析の場合、
HTMLサイズが大きくなるので、一定の古いブラウザは計測することができなくなってしまいます。
これもある意味割りきって、例えば、
6キロ以下のキャッシュ端末は計測しないなどの割り切りが必要です。
考えていること
あまりまとまりの無いメモになってしまいました。
前提として、アクセス解析だからといって、
すべてのアクセスを計測する必要はないですし、それは不可能です。
PCではある意味、Javascriptを読めるアクセス、という意味で限定されていますし、
ブラウザさえ動けば、ハードウェアや接続環境の違いはあまり気になりません。
それに対し、モバイルでのアクセス解析では、
比較的ローレベルの技術を利用することが多く、
対象を明確にする必要があります。
計測対象をしぼってもトレンドが分析できれば良い面も多いので、
すべてのアクセスを取得することにこだわらず、
上記のいくつかの軸を参考に計測対象を整理してみてはいかがでしょうか。