ログマニアックス

日々学んだこと、気づいたことをメモ代わりに残していければ。カバー範囲は割と広めです。

「論理的思考」の作り方

ロジカルシンキング、論理的な思考という言葉が人口に膾炙されるようになったのはここ10年ぐらいだと思う。

リーマン・ショック前の好景気時にMBAブームが起きて、官庁も大手企業もエリート起用をMBAへ送り込み、その卒業生の一部を中心に活躍された外資系戦略コンサルを中心に、地頭・論理的思考などといった話題が登場するようになった。

それから10年。

まさに10年一昔ということかもしれないが、戦略コンサルも多くの会社は国内での営業拠点を縮小し、地頭という言葉も一般になり、論理的思考というものはいわばコモディティーとなっているのかもしれない。

先日、社内でロジカルシンキング研修的なものを受けたのでメモ。

特にテキストの内容がよかったので、紹介します。研修自体も著者の照屋さんが講師を担当していただきました。

ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル (Best solution)

ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル (Best solution)

 

 ロジカルシンキング研修という名前の研修はビジネススクールも含めて何回か受けたのですが、この研修に関しては、単一の論理構成のパターンを繰り返し叩き込むという意味で非常にわかりやすかった。

 

論理の基本構成

ネタバレすると以下の図の論理構成を繰り返し繰り返し、なれるまでやり続ける研修でした。

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でもこの図は非常によく出来ていて、論理的思考のプロセスであれ、経営資料の作成であれ、応用が利きやすいフォーマットになっている。

含まれている要素としては例えば以下のものがある

  • 課題設定
  • MECE
  • 因果関係(so What? / Why so?)の整理
  • 空・雨・傘

この図をブランクにしてキーワードを埋めていくだけでも資料の流れはできていくので、その意味でも非常に実用です。

課題設定の重要性

実はこれが一番大事。

この話自体はいわゆる「イシュー」というやつで、例えば以下の記事にも関連図書の話を書いた。

blog.logmania.info

少し長いですが、引用すると、 

ビジネスパーソンの方々の話を伺うと、どうも、指示を出す側も、出される側も、答えさせたい課題(テーマ)がいくつあるのか、答えるべき課題・テーマがいくつあるのか、ということを相互に確認することがないのではないかと思われる。 指示する上司も報告する部下も、「X社への○○の拡販について」といった漠然とした形でなんとなく課題を共有したつもりになっていることが多いようだ。しかし、実は上司は、「X 社への○○の拡販の基本方針」と、「この四半期の具体的な拡販プラン」という具体論の2つを求めていたとする。そのことを指示するときにはっきり伝えておかないとどうなるか。部下は、具体的な拡販プランはこと細かく報告するのだが、全体としてどういう考え方で個々の打ち手を講じるのかをしっかり考えていないので、打ち手に一貫性がなく、全く全体観がつかめない。やり直しを命じなくてはならない……。こんなケースをあなたも経験したことはないだろうか

あるあるー、ですよね。

そのために、課題を明示化し、言語化することがサラリーマン的な意味でも、経営者として考えても一番の重要なポイントなのかもしれません。

因果関係とその検算

そして、適切な課題を設定できれば、対応策を設定するのですが、その対応策やされにはその構成要素をに対して精査していく「道具」がMECEであり、因果関係です。

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非常に感銘を受けたのは上図のような、論理構成に関して「So What?」「Why So?」というように両方から矢印を投げていくことでロジックの検証をしていくというテクニック。

例えばデータ分析・集計における検算と同じように、思考プロセスを逆からたどることで、議論の誤謬を避けることができます。

論理的思考のための公文式

このテキストのよいところは、上に上げたような論理的思考の要素を一つ一つ整理して説明したうえで、ドリルスタイルで繰り返し繰り返し、練習をさせることになります。

入ったしまえば公文式の学習のように、反復して基礎を血肉にすることを目指しているのです。

論理的思考は先天的に持ったものでもなければ、ビジネススクールで学ぶような高邁なものではありません。事実や考え方を筋道を立てて説明するという、行ってしまえば当たり前の蓄積によるものともいえるでしょう。

ただし、当たり前を当たり前にする、あるいはできていない時があるな、と自覚するときがあれば、例えばこのテキストをベースに自分の行っている進め方・整理の仕方そのものをチェックできるのかもしれません。