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ログマニアックス

日々学んだこと、気づいたことをメモ代わりに残していければ。カバー範囲は割と広めです。

ベンチャー型と既存型の組織を統合するには。

たまには書評でも。 

 

ジョン・P・コッタ― 実行する組織

ジョン・P・コッタ― 実行する組織

 

  

ジョン・P・コッタ― 実行する組織―――大企業がベンチャーのスピードで動く (Harvard Business Review Press)

ジョン・P・コッタ― 実行する組織―――大企業がベンチャーのスピードで動く (Harvard Business Review Press)

 

 会社で推奨図書として配られたので読了。組織論に興味があるので興味深く読ませてもらいました。

リーダーシップ論で著名な作者

コッターさんは80年代から活躍している組織論・リーダーシップ論で有名な方。

leadershipinsight.jp

このページに詳しいけれど、

「リーダーシップ」と「マネジメント」は明確に別のものである。これまでの時代の中では「マネジメント」の統制が取れていることが経営において非常に重要視されたが、現代の変革の時代においては「リーダーシップ」の必要性を強く説いている。だが従来の「マネジメント」を全否定しているわけではなく、組織内においては「マネジメント」も「リーダーシップ」も同時並行的に必要なものであり、それぞれの役割や課題達成プロセルの違いを明確にしている。

 という風にマネージメントとリーダーシップは別の特性が必要であると説いています。

ちなみにでいうとそのリーダーシップの資質には社交性やコミュニケーション能力が影響しているということで、理解はできるけれど、個人的に参考にならない(ノウハウにならない)理論でもあります。

すごーい背景としてはニーチェの超人思想があるのかもしれない。

超人 - Wikipedia

大企業内でベンチャー組織を作る

で、本書で書かれていることは上記とは少しずれて、イノベーションのエンジンを維持するために社内ベンチャー組織を作り、そこを維持することでメリットを享受できないか、という話。

ちょっと具体論には乏しいんだけど、社内サブ組織を作って、従来と意思決定や合意形成、人事評価のロジックを切り分けることの重要性を説いていて、その時にその組織を包み込む従来組織、特に従来組織のマネジメント層がどうアプローチするか、が論じられています。

これをデュアルシステムとこの本では読んでます。

まぁ、中国の一国2制度みたいなもので、矛盾する引力を一つの組織内で留めるのは非常に大変だと思っていて、実際に中国はメリットを享受しつつ、その結果としての副作用に苦しんでいますが…

結局は評価・査定のガバナンスが一番の問題で、フラットな組織、大勢を維持構築するためには、従来型のピラミッド組織での縛りを厳しくしてあげないといけないという矛盾。

いろいろと例をあげてはいるもののそこの壁を越えられず、いってしまうと意識が高いマネジメント層に支えられてこそのデュアルシステムという印象が残りました。